こんにちは。中学受験の家庭教師 鳥山と申します。
合不合判定テストが近づくと、「国語が最後まで解けなかった」「結果が芳しくなかった」そんな声とともに、当ブログの特定の記事へのアクセスが増えます。
今回は、そうしたお悩みにおこたえすべく、今まで書いた役に立ちそうな記事をまとめました。
お子様の様子にあわせて、必要な項目から読んでいただければと思います。
※ この記事は、当ブログの既存の記事をまとめた「紹介記事」です。各テーマの詳細については、リンク先をご覧ください。
合不合で「時間が足りない」ときの考え方と対策
▶「時間が足りなかった」と言う子の多くは、実は「焦って雑に読んでいる」状態にあります。
上記の記事では、合不合判定テストの国語でよく聞く「時間が足りない」という悩みについて、考えられる原因と解決策をいくつか書きました。
「時間が足りていない」原因や状態は「人それぞれ」なので、当ブログの記事を参考に原因分析・対策をお考えいただきたく思います。
ただし多くの場合、「時間が足りていない」と感じたときほど、子どもを焦らせてはいけません。
焦って読みが浅くなると、結果的に読解に時間がかかってしまいます。「スピードを上げる」ことと、「雑に読む」ことは、まったく別物です。
究極的には、「頭を使っているかどうか」が試されているのが「国語」という教科です。
私立中学校側も頭を使える子がほしいからこそ、「国語」の入試での配点は高いわけです。
「浅く・雑」でスピードを上げていくのは、入試の設計に逆行するような行為なので、1~2回のテストでまぐれで点数が取れることはあっても、それは続かないとお考えください。
多くの子は、「初読で本文の内容が理解できていない/頭に入っていない」から、問題を解く時にも何度も読み返すはめになり、時間を奪われることになります。
そのため、以下の記事に書いたように、「初読での内容把握力」をつけることが肝要です。
また、「合不合判定テスト特有」の時間が足りなくなる原因は、「抜き出し問題の多さ」にあります。かなり時間が食われやすいです。詳しくは、次の項目をどうぞ。
四谷大塚の国語、「クセ」とつまずきポイント
▶「なんで、四谷の国語テストができないんだろう?」と思ったら、まずこの記事を読んでください。
四谷大塚のテスト(合不合判定テスト含む)特有の難しさについて解説しています。大きく分けると、以下の二つが原因です。
1.物語文のリード文が長すぎる or 冒頭から急に複数名での会話が始まることがあり、登場人物同士の関係性を整理するのに難儀しやすい。
2.抜き出し問題で大幅に時間が食われやすい。
他塾の子が、合不合判定テストを受けると、上記のクセに慣れず撃沈しやすいです。
また、ずっと四谷大塚や早稲アカに通っている生徒でも、国語が不得手で不器用なタイプは、1と2でつまずき続けてしまいます。
大切なのは、1と2という個別の原因に、それぞれ具体的な対応をしていくことです。
詳しくは、記事に書きましたのでご覧ください。
子どものつまずきの原因を見極めないまま、なんとなく語彙のドリルや、読解の教科書を与える方が多いのですが、それだと、なかなか成績は向上してこないと考えます。
テストの点数に振り回されないために、親ができること
▶ テストでうまくいかなかったとき、親が「何をどう叱るか」が子どもの成長を左右します。
私も子どもたちにはがんばってほしいですし、親御様のご期待もよく理解できますが、事前に「想定」をしておくのは、大人の大事な役目だと思います。
上記の記事では、「テストの点数が悪かったとき、どう受け止めるか」について書いています。
世間一般的には、「テストの点数で、一喜一憂してはいけない」と言いますよね。でも、なぜ一喜一憂してはいけないのでしょうか?
個人的には、「狙いすました一喜一憂はアリだが、何も考えずに感情をむき出しにすると良いことはない」という考え方です。詳しい理由は、記事に書きました。
また、「テストの結果で叱ってはいけないが、『過程』を叱るのはOK」という話もしています。
ある教え子が、算数の塾で最下位を取ったとき、お父様は「今回は、かなりサボってたもんな」と静かに伝えたそうです。本人も「確かに・・・」と納得し、その後は大きく伸びていきました。
ただ、本人の性格や能力、それまでの親子関係もあるので、誰もが簡単にまねできるものではないとは思います。
さらにいえば、その生徒が元々「出来るほう」だったのは事実です。
一方で、塾から出された宿題をパッと見たとき、「自分には、7割方は出来そうもない問題ばかり・・・」という子もいるでしょう。
そういう子は、宿題を「やらない」というよりも「やれない」といったほうが正しいのです。
大人からすればダラけているように見えても、苦しんでいるのです。
この場合は、先ほどの私の教え子と同じように、「過程」を叱っても良い効果はないでしょう。ゆえに、お子様の様子を見極めた上での対応が大切です。
『四科のまとめ』で、手が止まるときの考え方
▶『四科のまとめ』が進まないのは、やる気の問題ではなく「使い方のミスマッチ」かもしれません。
合不合判定テストが終わって、夏休みにかけて『四科のまとめ』を進めようというご家庭も多いと思います。
上記の記事では、国語と社会の『四科のまとめ』の使い方を解説しています。
文系の『四科のまとめ』は情報量が多く、受験に必要な知識がまとめて掲載されているため、「良教材」と言われています。
しかし、中には「取り組みづらい」と感じる子もいるでしょう。
それは、『四科のまとめ』が「チェック教材」であり、ある程度、知識が身についている子が「抜けを確認するため」に使うことを前提としたものだからです。
「基本知識、ほとんど忘れちゃってるよ」という子は、市販の『漢字の要』を併用することをおすすめしています。詳しい使い方については、記事をご覧ください。
また、夏休みから『四科のまとめ』を始めるのであれば、現実として、国語の場合は「すべての項目」に取り組むことは難しいと思います。
「四字熟語」「ことわざ」「慣用句」という受験によく出る3単元は必ず取り組むとしましょう。あとは、子どもの受験校の過去問を確認し、頻出の単元に取り組むといいですね。
テストをきっかけに、お子様の「つまずき」や「伸びしろ」に気づくことができれば、この先の学習は有意義なものになります。
結果が出ないと不安・焦ると思いますが、やるべきことを着実にやっていけば、きっと成果はでるはずです。応援しております。
家庭教師の生徒さんを募集しております。(指導科目は国語・社会)
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