2/1の入試まで、あと3ヶ月を切りました。この時期になると、小6 受験生のご家庭では、「今の第一志望校のままで良いのか否か?」という話題がよく挙がります。
この問いにお答えするならば、「本人 あるいは、ご家族様の受けたいように受ければ良い」ということになります。ブログ記事の結論としては、身も蓋もない話ですが、受験するのは子どもですから、ご納得はいただけることと思います。
一方で、「今の第一志望校のままで良いのか否か?」という疑問は、つまり「実際のところ、合格するのか?」という質問に、そのまま置き換えられると思います。
この記事では、そのようなお悩みを軸に、「受験校を決める」際に参考になるような記事を書きたいと思います。
(※ この記事は、「11月」に執筆した記事になります。同じ小6生といえど、秋(直前期)と、春や夏といった時期では、受験校を決める際の考え方は大きく変わるというのが筆者の意見です。
小6生の読者様で、これを読んでいる時期が「秋口」でないならば、以下の関連記事を読んでいただくほうが適切かと思います)
【関連記事:『夏休み明け、成績が上がらないことも想定する-偏差値10以上 上の学校を受けるには?』】
「2/1 午前」が、合格する最大のチャンス
小4~小5や低学年の保護者様も、この記事を見ていると思いますので、中学入試で「受験プラン」を考える際の基本的な情報を書きます。
東京都と神奈川県の「入試開始日」は、2/1です。そこから、子どもたちは、3~5日間ほど、受験を続けることになります。
中学受験では、同じ1日のうち、「午前」と「午後」にそれぞれ入試が実施されます。学校によっては、一回だけではなく、複数回の入試が受けられることも。(むしろ昨今は、複数回の入試を用意している学校のほうが圧倒的多数です)
例外はありますが、複数回入試がある学校であれば、概ね、 「2/1午前」が合格する最大のチャンスです。
2/1午後、あるいは、2/3といった後半戦になるにつれて、同じ学校でも倍率が上がり、受かりづらくなっていきます。
中学受験 合格判定 20% 第一志望校 諦めるべき?
さて、「今の第一志望校のままで良いのか否か?」という疑問、つまり「実際のところ、合格するのか?」という質問に、私なりにお答えします。
率直に申し上げれば、9月以降に模試を複数回受けて、ほとんどの回で合格判定20%(日能研 全国公開模試なら「再考圏」)が出るのであれば、合格はまず無い、と見たほうがいいです。
(※ ただし、 「例外」もあります。詳しくは、この記事の末尾に書きました)
その辺りは、皆さまもお気づきになられているので、「『2/1 午前』の本命校を、もう少し下げた学校に変えるべきか・・・」とお悩みになるのではないでしょうか。
結局のところは、受けたいように受けるしかないのですが、読者様の参考にしていただくために、考え方の例を書いておきます。
子どもの学習姿勢や、性格別の考え方
「子どもの学習姿勢や性格別に、第一志望校を受験させるか、諦めるか」について。考え方の一例を挙げてみます。
本人なりに努力している受験生からすれば、第一志望校を急に変えられると、「はしごを外された(親はもう自分に期待していないんだ)」という気分になり、学習のモチベーションが落ちるかもしれません。
そうなると、受かるはずだった他の学校の結果まで厳しくなってしまうことも。この場合は変更しないほうがいいでしょう。
逆に、全然勉強しておらず、成績も足りていないのに「私/俺は受かる」と思っている子は、いくら小学生とはいえ、受験生としての現状認識が甘すぎます。もしくは、認識はしているものの、ある種の逃避をしているのではないでしょうか。
であれば、「受からないよ」と言って現実をわからせてあげてもいいでしょう。
そもそも、目指している学校の偏差値よりも、偏差値が下の学校にも良い学校はあるわけで、ほぼ確実に受からないとわかっている学校にこだわる必要もないと思います。
ただし、第一志望校を変える際は、しっかり話し合わないと、後々禍根を残すこともあるので、注意が必要です。
子どもの性格によっては、進学先で勉強が上手くいかなくなった際に、「自分はあのときA中学を受けたかったのに、急に親に変えられた」と保護者様の決断のせいにし始めることもあります。
まず、親御様ご自身がどうしたいのか? というお気持ちと向きあって、気持ちの整理をしてください。
そして、子どもの学習状況や性格を踏まえて、「もしこうしたら、こういうことが起こりそう」、「ああいうことが起こりそう」と想像してみてください。(←ここが一番大事だと思います)
最後に、子どもの気持ちも聞いた上で、しっかりと話し合っていただくことが大切です
過去問演習に時間を使いすぎないように注意
ちなみに、合格判定20%の第一志望校に挑まんとする場合、注意しなければいけないのは、「過去問演習に時間を使いすぎないこと」です。
本人の実力と入試問題のレベルが合っていないわけですから、第一志望校の過去問に取り組んだところで得られるものは少ない。
それなのに、過去問演習に時間を割いてしまうと、第二志望校、第三志望校の対策がおろそかになり、それらが不合格になる危険性が出てきます。
状況によりけりなのですが、基本的には、第一志望校の合格判定が20%ならば、第二志望、第三志望の過去問で安定して得点ができるようになってから、第一志望の過去問に手を出したほうがいいというのが私見です。
中学受験 合格判定 30% 第一志望校 諦めるべき?
合格判定 30%の場合、プロの目から見ると、学習のやり方次第で合格できる場合と、きわめて厳しい場合に別れます。
ただ、繰り返しますように、たとえプロの目から見て合格するのが厳しかったとしても、どうなさるかは、受験生本人とご家族様次第です。
ちなみに、合格判定40〜50%なら、やるべきことを正しい形でやり通し、本番に平常心で挑めれば合格は掴めます。合格判定 80%というのは、超確実なおさえ校をつくるときに使用する数字だと思っております。
「合格判定」があてにならないケース
ただし、「合格判定」は絶対的なものではないことにご注意ください。以下に、例外的な事例をいくつか書いておきます。
まずは、「その学校を志望する子たちが、40~50%判定のライン前後に密集している」場合です。
志望する中学の受験者層の分布によっては、たとえば、模試で「7点」違うだけで、合否判定が20%→40%に跳ね上がる例もあります。問題にして、2~3問取れれば、結果は全く違ったということです。
模試で良い結果が出ていなくても、「人数分布表」を見てみると、意外に悲観すべき状態ではないケースもあるので、必ず確認してみてください。
次に、実際の入試問題と、模試の問題内容・難易度に乖離がある場合です。
たとえば、「麻布中学」が良い例だと思います。国語では必ず物語文しか出ませんし、記述問題の比重がきわめて高く、試験時間は60分間です。
一方、塾のオーソドックスな模試では、物語文と説明的文章の二つが出題されます。書き抜きや選択肢問題ばかりで、記述問題は2~3問しかなく、試験時間も50分間です。
出題傾向が全く違うということは、求められる力も大幅に変わるわけです。(麻布中は、「感性・思考力・記述力」が、塾の模試は、「問題を大量に処理するスピード」が求められる)
そのため、模試の結果が良くなくても、麻布中に受かる可能性はあるし、どれだけ結果が良くても、落ちる可能性もある、といえます。
同様に、四谷大塚偏差値 50未満の学校を志望していて、「合不合判定テスト」で芳しくない合否判定が出た場合なども、悲観する必要はないでしょう。
なぜなら、四谷偏差値50未満の学校の入試問題よりも、「合不合判定テスト」の問題のほうが難しいからです。
この場合、「首都圏模試」を受験する。また、合不合判定テストよりも「過去問」の結果を重視することが大切になります。
まとめ:「成功体験」は作ったほうがいい
最後にお伝えしておきたいことがあります。
まず、「2/3までに合格校がないと、その後の受験が精神的に厳しくなる」という一般論は、多くのご家庭に当てはまります。ですので、受験プランを組む際は、細心の注意を払っていただきたく思います。
そして、仮に全落ちしたら公立校に行く覚悟があるにせよ、中学受験での成功体験は必ず作った方がいいです。
集団塾(←中学受験部と高校受験部があった)の講師時代には、中学受験でどこにも受からず、高校受験に挑戦する子も指導してきました。
その経験から、中学受験でどこかしら合格しておいたほうがいい、ということは断言できます。全落ちした子は、無意味な劣等感・敗北感を背負い続けることになり、高校受験でもまず上手くいきづらいです。
そもそものところ、個人的には、安易に「高校受験リベンジ」を選択するべきではないと考えています。詳しくは、このページ最下部の【関連記事】をご覧ください。
あとは、何か迷ったら、いつも子どもを見てくれている塾の先生に相談しましょう。親御様も心労多い時期ですが、陰ながら応援しております。
家庭教師の生徒さんを募集しております。(指導科目は国語・社会)
詳しくは以下の「筆者プロフィール」のページをご覧くださいませ。
https://kaitai.blog/2023/04/26/profile_2023426/
筆者メールアドレス
oosugi.genpaku@gmail.com
【関連記事】