もしも、ちびまる子ちゃんキャラが中学受験したら?1-プロ家庭教師が考察

中学受験 ゆる考察ネタ記事

中学受験の家庭教師 鳥山と申します。

ある日ふと、「ちびまる子ちゃん」の面々が中学受験に挑んだら、どうなるんだろう?と妄想してしまいました。

まる子たまちゃん花輪くん・・・それぞれ性格も育った環境も違うけれど、もし本気で受験するとしたら、どんな姿を見せるのか?

そんな思いつきから、私の指導経験に基づく「ありそうなシナリオ」を描いてみた、ちょっと変わった記事です。

もちろん実際の子どもたちは、大人の予想をいとも簡単にひっくり返してくる存在。だからこそ、あくまで「ネタ記事」として、肩の力を抜いてお楽しみください。

まず中受はしない:「まる子(さくらももこ)」

まる子は、将来とんでもないクリエイターになる逸材です。こう言ってはなんですが、中学受験という小さな枠にはめられる存在ではないので、あまり書くことがありません・・・。

たとえば、友人のたまちゃんが、塾に通い始めたのをきっかけに「まる子も通いたい!」と言い出す可能性はあるかも?

しかし、まる子は小3現在までで、学校のテストで100点を取ったことが1回しかない子。塾の授業についていくのは、かなり困難をきわめるでしょう。

本人も、体験授業だけ受けて、「やっぱり、あたしゃ塾には向いてないよ」と平然と言い出しそう。

親御さんも「ほら見たことか!」的なことを言って、その後、塾の話など何事もなかったかのように、卒業まで、小学生らしい生活を送るのでしょう。

真面目にコツコツ:「たまちゃん(穂波たまえ)」

まる子の親友の心優しき眼鏡ガールです。成績が良く、クラストップの成績を収めたこともあるらしい。

ちなみに、『ちびまる子ちゃん』作中は1970年代半ばで、当時の成績の付け方は、「5段階の相対評価」だったそうです。5は、全体の上位7%。

小学校の学習内容は易しいですが、当時は、今よりも成績の付け方が格段に厳しい。そのため、たとえば「オール5」であれば、「実力はある」といえるのではないか、と考えました。

実際には、中学受験の勉強は「始めてみないと」どうなるかわからない部分が多いのですが・・・。ひとまず、たまちゃんに「実力はある」と仮定して話をすすめます。

たまちゃんはとてもしっかり者。まる子が一週間以内に『エリーゼのために』を弾けるようにならなければいけなくなった際、厳しく指導したそうです。

おそらく、自分でも「やる」と決めたことは、やり抜くのではないでしょうか。毎日、コツコツと宿題をやる姿が目に浮かびます。

でも、ガツガツと上を目指すタイプではないだろうし、おっとりした校風の女子校を志望校にして、無理のない受験を目指しそうです。

ご両親も「たまえの行きたいところが、一番いいよ」とこだわりがなくて、むしろ塾の先生から、「もっと上を目指してみたら?」と言われてしまう。

塾の友達の影響も受けて、最終的には、少しレベルが高めの学校にもチャレンジすることになり、見事合格。しかし結局、たまちゃんが進学先に選んだのは当初の志望校。

周囲に「えー、なんで?」と言われつつ、幸せな受験を終えそうです。

ちあみに、たまちゃんの父親は、カメラですぐに娘の写真を撮りたがるという奇行に走るので、原作では娘から疎まれていました。

夏休み、たまちゃんが1日中、塾で勉強している最中、「たまえ、今日もがんばってるかな?(^_^) いつも一生懸命でえらいね!ヽ(*^0^*)ノ うんぬんかんぬんでほにゃららうんちゃら・・・」と、お父さんが超長文のLINEを送る。

それを見て、娘は青筋立てて「うわ・・・」とドン引き。そんなエピソードもありそうです。

超早熟なエリート:「花輪くん(花輪和彦)」

「ヘーイ」、「ベイビー」という口ぐせでおなじみ、お金持ちキャラの花輪くん。

小学校の成績はオール5だそうで、この子も優等生ですね。

学校のお勉強ができるだけではなく、まる子たちが知らない外国の知識を語り、「へぇ~」といわせる博識さがあります。毎週木曜には、なんとインド哲学を学習しているらしい。

この情報から見るに、花輪くんは相当に早熟な子です。「高度な抽象概念の理解」ができていることが伺えるからです。

たとえば、花輪くんと同学年の小3の子だと、算数の問題で

「たてが5cm、よこが3cmの長方形があります。面積は、何平方cmですか?」

と書かれていたとき、図形が頭に思い受かべられない子もいます。

すなわち、【文字という抽象情報を読み取る → 脳内で、図形という具体的情報に置き換える】という作業ができていないのです。

「抽象概念の理解」は、年齢を重ねれば、ほとんどの人が勝手にできるようになります。

しかし、中学受験の場合、「本来は、年齢が進んでからやることを、低年齢の段階でできる子(俗にいう「早熟な子」)」が圧倒的に有利です。

よって、小3にして、インド哲学を理解できる花輪くんであれば、怖い物無しでしょう。


一つだけ気になるのが、中学受験では、「一般常識が身についていない子」は、どこかで行き詰まりを起こしやすいという点です。

(※ 関連記事: 「机上の勉強だけでは合格できない。最近の中学受験生の『常識力』について」

一見、花輪くんもそれに当てはまるように見えます。

しかし、彼は浮き世離れした話をして、周囲の友だちを驚かせることこそありますが、多様性にあふれる公立小学校で友だちと仲良くやっている。

そのため、日常生活に即した雑多な知識も身についているのではないか、と考えられますね。

花輪くんの両親は海外で仕事していることが多く、寂しさを感じているようですが、そういった「親から離れる経験」をした子は、バランス感覚が身につく傾向にあります。

親御さんからの愛情は感じているようですし、身近に優しい付き人(ヒデじい)もいますし、入試当日も精神的に安定し、自信を持って取り組めるのではないかな、と思います。

塾では入塾してから、卒業まで、ずっと優秀生として成績をキープできるでしょう。

能力が高いため、短時間で学習の要点を理解してしまって、勉強時間はそう多くないはず。暇な時間は、優雅に趣味や習い事などに興じているタイプです。

『後半へ続く』

今回は3人でしたが、彼らのまわりにも、まだまだ気になる面々がいます。続編記事では、丸尾くん、みぎわさん、大野くん辺りを書こうかな、と考えています。

・・・というわけで、次回予告のナレーション風に言えば「後半へ続く」


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